ロンドンの街を歩けばそこら中で見かける「William HILL」の看板。オンラインのウェブサイトは10年以上利用し、いつも目にしてきた親しみあるロゴ。
店にも何度か入ってみたものの、いまいち良くわからずプレーはできずじまいだったのですが、ようやくチャレンジできました。オンラインとは違った味わいがあって良かったです。
ということで、このページではウィリアムヒルの店舗が実際にどんなものか、どうやって賭けるのか、払い戻しの受け取り方など、一連の流れを実際の取材に基づいてご紹介しています。滞在時の参考にどうぞ。
そもそもウィリアムヒルの店で賭けたかった理由
そもそも店で賭けたかったのは、「ブックメーカーが何でも賭けの対象としてオッズを出してくれる」という話を確認するためでした。
たとえば「息子が将来プレミアリーグで出場するか?」とか「余命宣告された自分が宣告年数を超えて生きるか」など。いわゆるCrazy Bet(クレイジーベット)やBizarre Betting(ビザールベッティング)と呼ばれるもの。
「人生はギャンブルだ」なんて言葉がありますが、文字通り人生をギャンブルにするべく「自分が80歳まで生きるか否かにオッズを出して」とお願いしようかと。(100歳にしようと思いましたが、的中しても自分で賞金取りに行くのが大変そうだとか現実的なことを考えてOver80予想に)
何年もまえに店に立ち寄った時、拙い英語で窓口のスタッフにお願いしたら「俺には分からん」と突っぱねられてしまったので、今回ウィリアムヒルのロンドンオフィスに訪問した際にマネージャーにお願いしました。
その結果。
確かに以前はそのようなリクエストに答えてオッズを提供していたとのこと。しかし、店舗を統括していたユニークなマネージャーが退職して現在は受け付けなくなったそうです。残念。。。
ウィリアムヒルの店舗ってどんなところ?
人生をギャンブルに変えることはできなくなってしまいましたが、店舗にはご案内していただけるとのことだったので、お言葉に甘えてご同行願うことに。
突然にオフィスマネージャーが訪問してきたので窓口スタッフの女性も困惑していましたが、プレスリリース部署との交渉の末に特別に撮影許可をいただき、写真を撮りながら賭けを楽しんできました。
窓口のジェシカさん、ありがとう!
店舗内外の様子
今回お邪魔したのは、ロンドン一等地のメイフェア(Mayfair)にあるお店。
地下鉄ボンド・ストリート駅の周辺には3店舗あり、そのうちの1つの32 North Low店です。
店内はこんな感じです。大きなモニターが数枚、競馬やドッグレースの中継、最新のオッズなどを表示しています。そしてテーブル、賭けをリクエストする窓口。
これまでに10店舗ぐらい中をのぞいてきましたが、地上でも地下の店舗でもこの構成は同じ。テレビ、テーブル、窓口の3セット。
壁には競馬のオッズが貼ってあります。
そしてサッカーベッティングのためのマークシートもずらり。それぞれ、当日の試合用、特定の試合用、特定の賭け方用などいくつかパターンがあります。(詳しくは後述)
さらに、お馴染みのウェブサイトによく似た画面のマシーンも置いてありました。この端末でも現金を入れて賭けられるようです。
ほかにもスロットマシーンが置いてありましたが、お客さんが熱心にプレーしていたので撮影は控えました。
店によって雰囲気はまちまちですが、何となくゲームセンターと宝くじ売り場を足したような感じです。
気軽に…とは言えませんが、誰でも普通に入れます。
ウィリアムヒルの店舗ではどうやって賭ける?
では、具体的にどうやって賭けるのかを見ていきましょう。今回はサッカーを例にご紹介します。
競馬や競艇をしたことがあるかまたは宝くじのロト6などを買ったことがあるなら、基本的な流れはイメージできると思います。①マークシートの必要箇所を塗りつぶす。②窓口で提出して賭け金を払う。③投票券(受付レシート)をもらう。この3ステップ。
そしてもう一つ、もしもマークシートに賭けたい試合や賭けたいオッズが掲載されていない場合は、専用の紙に試合や賭け方の種類、賭け金を書いて窓口で提出します。
ここでスタッフが電話で最新のオッズを確認してくれるので、良ければ合意。
賭け金を払ってレシートをもらう。以上です。
これらを具体的にご説明します。
1.マークシートを塗りつぶすか、リクエスト用紙に書く
まずは、先ほども触れた店内の棚にある投票用紙(マークシート)を手に取ります。
一番手前の白紙は、自分で賭けの種類を書くための専用の用紙。これについては後ほど触れますね。
マークシートはさまざまな種類があります。
こちらは、週末のUKの試合、プレミアリーグ、チャンピオンシップ、リーグ1,2、スコットランド・プレミアリーグなどのホーム/ドロー/アウェイに賭けられる用紙。
試合のゴール数に賭けられる用紙。
こちらは、特定の試合のみを対象とした用紙。勝敗予想、オーバーアンダー、コレクトスコア、ハンディキャップ、コーナーキック、前半/後半、ゴールスコアラーなど基本的な賭け方が並んでいます。
そして、当日の注目試合をセットにした用紙もあります。この用紙はエヴァートンvsマンチェスター・シティとスペイン国王杯のバルサvsレアルが対象。
今回はこれを使って、バルサvsレアルのクラシコへの賭けに挑戦してみました。
バルサの勝利とみてH(=ホームの意)のところにマーク、Bet Type(賭け方)はSingle(シングル)にマーク、そしてUnit Stakes(賭け金)は5ポンドにしてみました。
次に、となりのWill Both Teams Score(両チームがゴールを決めるか)のY(=Yes)にマークし、シングルで賭け金は同じく5ポンドを。
なお、用紙上のオッズはイギリスの伝統的な形式(フラクショナル)で表示されているため、慣れていないと分かりにくいかもしれません。
バルセロナ勝利のオッズは「4-6」で、これは4対6(フォートゥーシックス)と読みます。意味は「4を賭けたら6がもらえる」となり、小数点方式に換算すると1.67倍。同様に、両チームゴール予想の「1-2」は1.5倍です。
これを窓口へ持っていきます。
2.窓口で提出して支払い
マークシートを提出し、記入した金額を現金かクレジットカード・デビットカードで支払います。ただしカードによっては利用不可かもしれません。現金を持参しておくと無難です。
受付が済むと、このようなレシートをもらえます。(撮影のためにお金を置いていますが、レシートを受け取れるのは支払い完了後)
マークシートにない賭けを試す
この流れが済んだあとに、今度はマークシートにはない賭け方を試そうと思い、試合中の総ゴールのOver/Under2.5予想を依頼しました。
店内に置いてある白紙の投票用紙に、試合名を賭け方を書いて提出します。
バルセロナvsレアルの試合がオーバー2.5(3点動けば的中)だろうと考えて提出。
するとスタッフが本部かどこかに電話で確認します。
しばらく待っていると、用紙にオッズを書いてもらえます。それがこの画像。オーバー2.5は1/2の1.5倍でした。
用紙の下に賭け金を書くところがあるので、このオッズにも5ポンドを投下。
完了したら、このようなレシートをもらえます。
これで、バルサvsレアルのバルサ勝利(1.67倍)、両チームゴール予想(1.5倍)、そしてオーバーアンダー予想のオーバー2.5(1.5倍)に賭けることができました。
試合の2時間ほど前だったので、カジノへ移動してライブスコアをチェックしつつプレーし、結果が出るのを待ちました。
受付票を無くしたら?
賭けたあとにレシートを無くしてしまった場合は、賭けた店舗へ戻って専用の用紙に記入してIDを提出してください。履歴を参照してもらえます。
賞金の受け取り方法
さて、カジノでしっかり負けたところで(笑)試合結果を確認してみると…
勝敗予想とオーバーアンダー予想は外れていましたが、両チームゴール予想は的中していました。トータルではマイナスですが、「賞金の受け取り方」が書けるので1つでも当たっていて良かった。
店舗でレシートを提出するだけ
ということで、その日は夜遅かったため翌日に店へ。賞金の受取は賭けた店以外でもOKです。
どこでもできるので、リヴァプールストリート近辺を歩いていた際に見つけた店舗に入りました。
カウンターでレシートを提出。
オッズは1.5倍でしたから、賭け金の5ポンドと賞金の2.5ポンドを回収。(この店舗は取材許可をいただいていないので、手元で現金だけを撮影)
端末でオンラインベッティング
いかがでしょうか?店で賭ける手順を一旦まとめておくと、
1.マークシートか白紙に記入
2.賭け金を支払い
3.(結果の確定後)当たっていれば回収
というステップです。やはり競馬や競艇などに似ています。スタッフが電話でオッズを確認している姿は新鮮な感覚でした。ただこの取材中、オンラインの端末を使っているお客さんが非常に多かったことに気づきました。
記事の最初の方でも載せたこれ。
画面をよくみると、ウィリアムヒルのオンライン版と中身はほぼ一緒。サッカー以外の、テニスもバスケも野球も競馬も全部あります。
オッズをちゃんとデシマル(小数点形式)に変更できるメニューも備えています。賭け方の種類もチェックしてみたら、オンライン版と全部同じ。つまり、マークシートがない試合やマークシートに載っていない賭け方も、わざわざ紙に書かずにこの端末から賭けることができます。
そしてスタッフが教えてくれたのは、ほとんどの賭けはオンラインのほうがオッズが良い(倍率が高い)とのこと。店舗で電話で確認しているあいだに下方修正されることもあるようで、最近はオンライン版を利用する人のほうが圧倒的に多いとの話でした。
なるほど、お客さんたちは取材しているから遠慮して窓口に来ないのではなかったのだと納得。紙に書くより手軽ですし。
PLUSカードを使うと便利
そして、店舗の端末を使う方にはWilliam Hill PLUS(ウィリアムヒルプラス)というカードも便利。
このカードを持っていると、店舗の端末で賭けたものをモバイル画面でキャッシュイン(賭けを途中で損切りや利益確定)できます。
また、PLUSの専用ページで賭けを予約して店舗の端末でレシートを受け取ることも可。
加えて、ウィリアムヒルのオンライン版のアカウントと連動させることで、オンラインで勝った賞金を店で引き出しできるようにできます。(ただし、最後のアカウント連動サービスはイギリス国内ユーザー向け)
カードを作りたい場合は、窓口でID(パスポート)と電話番号(イギリスの番号のみ可。現地SIMカードを買っていればOK)を出せば新しいカードをもらえます。
受け取ったカードを端末にかざし、画面の案内に沿ってカードを有効化するための新規登録。
完了すると、このような専用画面にアクセスできます。また、モバイル用のアプリもあるので、そちらで店舗で賭けたものを管理できるようになります。
イギリスに住んでいるなら、オンラインのアカウントも電話番号や住所などを変更して、このカードは作って連動させておいた方が絶対に便利。それ以外なら特に不要かと。
ウィリアムヒルの店舗での賭け方〜換金方法まとめ
以上、ザッと駆け足でご紹介してきましたが、ウィリアムヒルの店舗での賭け方〜賞金回収まではイメージできましたか?
競馬やドッグレース、ロトくじのためのマークシートもありますから、それらに賭けてテレビでレース観戦も可。
ですが、長居するような雰囲気ではないので、目当ての賭けを選んだら、サッとパブでも行って飲んだ方が楽しいと思います。
さらに言えば、オンラインアカウントはイギリスでも普通にログインして使えます。みんなでスポーツを観ながら、あるいはスタジアムでプレミアリーグを観戦しながらライブで賭けた方がもっと本場の空気を味わえます。
オンラインのアカウントはとりあえず必須。そして機会があれば店舗でもチャレンジを。
以上、当ページが旅をより一層楽しむ参考となれば幸いです!