ブックメーカーの賭け方を解説
ブックメーカーは、各種スポーツに対して膨大な種類の賭け方(オッズ)を用意します。サイト上では、サッカー、テニス、野球、バスケットボール、アメフト、ラグビー、ゴルフ、そのほかあらゆる主要スポーツのリーグや大会、試合、そして試合以外のトピックまで、何でも賭けることができます。
例えば、サッカーのひとつの試合に賭けられるオッズ(選択肢)は標準で200から500通り、サイトによっては2,000通り以上。
その切り口の多様さから、あなたがこれからスポーツベッティングを始めようとブックメーカーのサイトをのぞいた際、大量の選択肢に「こんな賭け方もあるの!?おもしろそう!!」というワクワク感と同時に「これはどういう意味だ?」と疑問を抱くかもしれません。
しかし、ご安心ください。
実は、ブックメーカーの賭け方には基本の形式(パターン)があります。そのルールを把握してしまえば、どんなスポーツでも十分に賭けを楽しむことができます。
そこでこのページでは、ブックメーカーオッズのなかで特に知っておきたい17の賭け方をピックアップして解説しています。あわせて、サイトごとの表記の違いや予備知識も加えました。
そして、ページ末尾では賭ける具体的な手順や、そもそものプレーの始め方、ブックメーカーの利用方法についても触れています。
「ブックメーカーにはどんな賭け方があるの?」
「ブックメーカーの賭けのベットタイプとは?」
「ブックメーカーではどうやって賭けるの?」
このような疑問をお持ちのビギナーの方は、参考にお役立てください!
ブックメーカーの3つの代表的な賭け方
最初に、ブックメーカーが提供する賭けの「試合結果を予想するタイプ」のなかで、3つの最重要な賭け方をご紹介します。
勝敗予想オッズ(Match Betting/Money Line)
ブックメーカーが提供するオッズのなかでもっとも一般的なのが、試合ごとの勝敗予想オッズです。
対戦で勝敗を決めるスポーツは、団体競技・個人競技問わずすべてこのオッズがあります。
ルールは単純で、賭けた方が勝てば的中です。
日本語対応のブックメーカーなら勝敗や勝者と表記されているため、一目瞭然。英語サイトは、Match Betting(マッチベッティング)か、野球・バスケットボール・アメフト・アイスホッケーなどにはMoney Line(マネーライン)と表記します。
予備知識
マネーラインとは、もともとアメリカで使用されるスポーツベッティング用語です。マネーラインは、ハンデを付けない純粋な勝敗予想の賭けを意味します。ヨーロッパに本社を持つブックメーカーのサイトも、アメリカンスポーツの勝敗予想オッズにはマネーラインという呼称を用いていることが多いです。
サッカーやラグビーなど、試合終了時に引き分けが生じるスポーツは、1x2(ワンバイツー)やHome/Draw/Away(ホーム・ドロー・アウェイ)と言います。
このオッズは、ホームが勝つか、ドローか、アウェイが勝つかの3択による勝敗予想です。
予備知識
サッカーでは、この1x2オッズが賭けの主役です。1x2は、前半・後半と両方のアディショナルタイムを加えた90分+αの結果で判定します。
例えば、ワールドカップの決勝トーナメントのように、90分終了時に延長戦やPK戦がある試合は、もし延長・PKで決着したとしても、ホーム勝利・アウェイ勝利の賭けは的中となりません。
「延長へ進む = 90分は引き分け」のため、1x2はドローの賭けが的中扱いです。
延長やPKが付いている試合なら、オッズの選択肢には1x2以外にも「次戦進出(To Qualify)」という勝敗オッズが必ず出ています。こちらのオッズは延長・PKの結果まで含んだ、2チームのうちどちらが勝ち進むかを予想する2択予想です。
ビギナーが混同しがちな部分のため、ご注意ください。
野球でもバスケでもそのほかのスポーツでも、オッズには延長の結果を含むタイプと含めないタイプのオッズがあり、それぞれ明記してあります。
また、ゴルフやF1などの大勢の出場者のなかで優勝争いをするスポーツには、特定の選手同士を比較して「どちらの成績が上位か?タイムが上位か?」という切り口の賭けが、勝敗予想(マッチベッティング)という名前で登場します。
以上、勝敗予想オッズは、対戦形式の全競技に共通するブックメーカーの核となる賭け方です。
勝敗予想オッズ
賭けたチーム・選手が勝てば的中。
オーバーアンダー(Over/Under)
オーバーアンダーオッズ(Over/Under)も、あらゆるスポーツにさまざまなかたちで登場するブックメーカーの代表的な賭け方の1つです。
ルールは簡単。
対象となる事柄の結果が、提示された数値を上回る(Over)か下回る(Under)の2択で予想します。ブックメーカーによっては、省略してO/Uと表記します。
オーバーアンダーのメインは、試合のスコア予想です。
たとえば、サッカーなら上の画像のように「試合中の総ゴール数(両チームの合計ゴール数)」の賭けに、オーバーアンダー0.5/1.5/2.5/3.5など複数の選択肢が出ます。
オーバーアンダーの例
(上の画像のオッズ)
オーバー0.5 @1.03倍
アンダー0.5 @11倍
オーバー1.5 @1.28倍
アンダー1.5 @3.5倍
オーバー2.5 @1.91倍
アンダー2.5 @1.91倍
仮にこのオッズでオーバー2.5@1.91倍に賭けたら、試合中に3ゴール以上決まると、基準値の2.5を超えるため的中です。
一方、試合が0-0、1-1や2-0など2点しか動かなかったら不的中。
もしアンダー0.5の11倍に賭けたら、結果が0-0の場合のみ的中です。
このように、システムは単純明快。
基準値は少数(0.5単位)になっています。ゴール数は1点、2点、3点と整数で動きますから、必ず片方の条件を満たし、引き分けの結果は起こりません。(オーバー2.5が的中ならアンダー2.5は外れ)
予備知識
なかには基準値が1や3のような、整数タイプのオッズもあります。このオッズだと、結果がぴったりその数値と同じなら、賭けは無効扱いで返金です。(例えばオーバー3のオッズに賭けて、結果が2-1あるいは1-2でスコアがちょうど3点なら、返金となる)
あと、オーバーアンダーには、同種の賭け方でUnder・Exactly・Over(アンダー・イグザクトリー・オーバー)という3択予想もあります。
このタイプは
アンダー xx点(xx点以下)
イグザクトリー xx点(ぴったりxx点)
オーバー xx点(xx点以上)
で予想します。たとえば、サッカーのコーナーキックの本数予想オッズで、基準値が8本の場合。7本までならアンダー、8本ちょうどならイグザクトリー、9本以上ならオーバーが的中となります。
サッカーでも野球でもバスケでもアメフトでも、そのほかのスポーツでも、必ずオーバーアンダーのスコア予想に賭けることができます。ホームチームのみのスコアを対象とするHome Total、アウェイのみのAway Total、シーズン全体の総数を予想するSeason Totalなど、対象は実にさまざま。
また、スコア以外にも、サッカーのコーナーキックの本数やカード枚数、テニスの試合中の総ゲーム数、ラグビーの総トライ本数など、オーバーアンダーは切り口多彩です。
予備知識
「何を対象とするオーバーアンダーか」によって、オッズの名称がGame Total(ゲームトータル)やGoal Total(ゴールトータル)、Total Runs(トータルラン)など違います。
しかし、名称が何であれ、選択肢にOver○○やUnder○○、O/Uなどの記号がついているため、それがオーバーアンダーの賭けであることはすぐに分かります。
いずれにせよ、基準値を上回るか下回るかの2択というルールさえ覚えておけば、迷うことはありません。
オーバーアンダーは、勝敗予想オッズと並んでプレー中には絶対に目にする、ブックメーカーの中心オッズのひとつです。
オーバー・アンダー
設定された数値を上回るか下回るかで予想する予想の2択賭け。
ハンディキャップオッズ(European/Asian/Spread)
ハンディキャップベッティング(Handicap Betting)は、試合結果や特定の事象について、ハンデをくわえて結果を判定する賭け方です。
オッズに付いているプラスやマイナスの数字がハンデの値です。
ルールの基本は、自分が賭けたオッズに付いたハンデ値を、試合終了時のスコアに足して勝敗を判断するということ。賭けなかった方のハンデは無視してください。
たとえば、ガンバ大阪vsセレッソ大阪という試合で、ガンバ+1.5というオッズに賭けたとします。
このオッズは「ガンバ大阪に+1.5点があらかじめ加点されている(有利)」という意味。ガンバが、もしも0-1や1-2などの1点差で負けても、1.5点を足すとセレッソの得点を上回ります。よって、賭けは的中となります。ガンバが、2点差以上で負けない限り勝ち。
一方、この試合でセレッソ大阪の-1.5に賭けたら、それは「セレッソのゴール数から1.5点引く(不利)」という状態からスタートしているのと同じです。この賭けの的中には、2点差以上の勝利が求められます。
この例が、ハンディキャップの一番基本的な仕組みです。結果にハンデを加えて判定する。
ハンディキャップは、大きくわけて2wayハンデ(2択の予想)と、3wayハンデ(3択の予想)があります。
サッカーでは、2択のハンデをアジアンハンディキャップ(Asian Handicap)と呼び、3択のハンデをヨーロピアンハンディキャップ(European Handicap)と言います。(ヨーロピアンの方は、単にハンディキャップとも)
野球、バスケ、アメフト、アイスホッケーなどサッカー以外のスポーツでは、2択のハンデをスプレッド(Spread)とも言います。野球ではランライン(Run Line)とも呼びます。それぞれ名称は違っても、ルールは同じです。
スポーツの試合は、対戦者同士がいつも対等な実力を持っているとは限りません。格上と格下の差が明白な試合もあります。そのような試合は、単なる勝敗予想オッズしかなければ、賭けが一方にかたよってしまいます。
そうならないために、「プレイヤーが両方バランスよく賭けるにはどうすれば?」との思案から、ハンディキャップは誕生しました。ブックメーカー側が格上・有利と見積もった方にはマイナスのハンデがつき、格下・不利とみなした方には、プラスのハンデが与えられます。
ハンデは、必ずしも実力差を示しているわけではありません。ブックメーカーが、「このぐらいのハンデなら、賭けがうまく散るだろう」と考えたうえでの設定です。そのため、対戦者同士の実力差を自分でも分析して、ハンデが適切かどうかを見極めながらオッズを選んでください。
その分析と勝負こそが、スポーツベッティングの醍醐味です。
ハンディキャップは、ブックメーカーのプレー歴が長くなるほどおもしろさが増す、非常に奥深い賭け方です。
ハンディキャップ
ハンデを加えて結果を判定する賭け。
ブックメーカーの準主役な賭け方9選
ここまで解説してきた勝敗予想オッズ、オーバーアンダーオッズ、ハンディキャップオッズは、ブックメーカーの賭け方の御三家と言えるほどもっとも代表的なもの。
プレーしはじめると、この3つは必ず賭けることになると思います。
そこへさらにプレーの奥行きをプラスできるのが、次にご紹介する9つの賭け方です。
その9つは、メイン3種類の組み合わせや変形であり、多くのスポーツに登場します。順番にご確認ください。
ダブルチャンス(Double Chance)
Double Chance(ダブルチャンス)はサッカーの主要な賭け方の1つで、勝敗予想オッズ(1x2)の変形です。
1x2は、90分間の結果をホームの勝利、引き分け、アウェイの勝利の3つから選ぶオッズでしたよね。ダブルチャンスとは、この3つの選択肢を2つずつ組み合わせたものです。
つまり、
ホームの勝利か引き分け
引き分けかアウェイの勝利
ホームかアウェイの勝利
この3択で予想します。
たとえばガンバ大阪vsセレッソ大阪なら、「ガンバの勝利かドロー」「ドローかセレッソの勝利」「ガンバまたはセレッソの勝利」という3択になります。
予備知識
1x2の変形なので、サイトによっては1x(ホームorドロー)、x2(ドローorアウェイ)、12(ホームorアウェイ)と省略して書いています。また、オッズ自体の名前もDC(Double Chanceの頭文字)となっています。
起こりうる3つの結果の2つをカバーするため、勝敗予想オッズに比べて倍率は低くなりますが、当たりやすい。
ダブルチャンス
1x2の変形タイプ。ホームorドロー、ドローorアウェイ、ホームorアウェイの3択予想。
ドローノーベット(Draw No Bet)
Draw No Bet(ドローノーベット)も、ダブルチャンスと同じくサッカーでは頻出する勝敗予想オッズの変形です。
このオッズは、1x2のなかの引き分けの選択肢を除外して、ホーム勝利/アウェイ勝利の2択で予想します。
ドロー(は)ノーベットという名前のとおり、もしも試合が引き分けに終われば、賭け自体が無効扱いとなって賭け金は返金です。
日本語ブックメーカーは、「引き分け返金」とそのままの翻訳で表記します。または、頭文字をとってDNBと書くサイトもあります。
1x2よりも倍率は下がりますが、引き分けたら返金というリスクヘッジが付いたユニークな賭け方です。
ドローノーベット
勝敗予想の変則型。結果が引き分けなら返金。
はい/いいえで予想する賭け(Yes/No Bet)
Yes/No Bet(イエスノーベット)という名前の特定の賭け方があるわけではありませんが、ブックメーカーの賭けは、結果を「はい」か「いいえ」の2択で予想するタイプも大量です。
たとえば、サッカーならBoth Teams To Score(両チームがゴールを決める?)のYes/No、延長戦に進むかどうかのYes/No、PK戦に進むかどうかのYes/No、レッドカードが出るか否かのYes/No、などなど、試合中の出来事の多くがYes/No形式の賭けになります。
テニスであれば、Tie Break in First Set(第1セットはタイブレークまで進むか?)や「試合中に一度でもタイブレークがあるか?」など。野球なら「第1イニングでホームランはあるか」、F1ならグランプリ中に「セーフティカーが出動するか否か」など。
さらに、○○チームは今シーズン無敗で優勝するか?○○選手は今年もこの大会で優勝する?など、試合以外のトピックもYes/Noの賭けになりますし、スポーツ以外で人類は2025年までに火星に行けるか?はい25倍/いいえ1.05倍なんて、ネタのような賭けも登場します。
このような「はい」か「いいえ」のどちらかに賭ける形式も、ブックメーカーの主要な賭け方として覚えておいてください。
はい・いいえ選択型
あらゆるスポーツで登場する賭けの一般的な形。
結果は奇数か偶数か(Odd/Even)
Odd/Even Bet(オッド/イーブン)とは、賭けの対象となる事象(数値)がOdd(奇数)かEven(偶数)かを予想する2択の賭け方です。
この奇数/偶数で予想する賭けも、あらゆるスポーツに登場する賭けの形式です。
主にスコアが対象となります。
サッカーなら、イエローカードの枚数やコーナーキック数、テニスなら総ゲーム数も対象です。この賭け方は、日本語サイトなら奇数/偶数とそのまま書いています。英語ブックメーカーではOdd/Even、O/Eという表記です。
Odd/Even予想は運まかせの賭けで、予想するおもしろさはありません。ただ、どんなスポーツでも見かけるブックメーカーのメジャーなベットタイプの1つです。
奇数・偶数選択型
対象となる数値が奇数になるか、偶数になるかの予想オッズ。
ダブルリザルト(Double Result)
Double Result(ダブルリザルト)は、試合が前半と後半に分かれている競技に出る、前半のみの勝敗結果と、最終的な結果の組み合わせ予想です。
英語のブックメーカーは、Half Time/Full Time、あるいは略称でHT/FTと表記しています。
ダブルリザルトは、サッカーやラグビーでは一般的です。また、アメフトやバスケットボールなど4クォーター制のスポーツなら、第1、第2クォーターを前半、第3、第4クォーターを後半としてダブルリザルトに賭けることができます。
予備知識
ブックメーカーによっては、野球の5回終了時点まで(または5回表まで)を前半とし、残りを後半とみなしてダブルリザルトを用意します。(野球の条件はサイトによって異なるため、もしもオッズが出ていたら事前にご確認ください)
上の画像はバスケNBAのオッズです。
試合結果に引き分けがない(延長戦で勝敗を決める)スポーツの場合、ダブルリザルトの選択肢は
前半ホーム勝利/最終的にホーム勝利
前半ホーム勝利/最終的にアウェイ勝利
前半アウェイ勝利/最終的にアウェイ勝利
前半アウェイ勝利/最終的にホーム勝利
前半引き分け/最終的にホーム勝利
前半引き分け/最終的にアウェイ勝利
この6パターンです。
一方で、サッカーのように結果にドローを含む競技のダブルリザルトは、「ホームの勝利(1)、引き分け(X)、アウェイの勝利(2)」の組み合わせ。3x3で、9つの選択肢です。
前半ホーム勝利/最終的にホーム勝利
前半ホーム勝利/最終的にアウェイ勝利
前半ホーム勝利/最終的に引き分け
前半アウェイ勝利/最終的にアウェイ勝利
前半アウェイ勝利/最終的にホーム勝利
前半アウェイ勝利/最終的に引き分け
前半引き分け/最終的にホーム勝利
前半引き分け/最終的にアウェイ勝利
前半引き分け/最終的に引き分け
ダブルリザルトは、試合展開まで予想する必要があるため的中難度は高めです。そのぶん、当たったときの嬉しさは格別。
ダブルリザルト
前半の結果、試合の最終的な結果の組み合わせ予想。
ウィニングマージン(Winning Margin)
Winning Margin(ウィニングマージン)は、マージン(差)という名前のとおり得点差を予想する賭け方です。
主にバスケ、ラグビー、アメフト、バレーボール、クリケットなど、スコアが動きやすいスポーツで賭けることができます。
ウィニングマージンオッズは、どちらのチームが何点差で勝つかを予想する、点差+勝敗予想のタイプと、得点差のみにフォーカスした点差は○点以上か以下かというオーバーアンダー形式のもの、この2種類がメインです。
さらに、試合終了時の点差は?というお題で、1~3点差、4~6点差、7~9点差など、いくつかの選択肢から選ぶタイプもあります。
画像はNBAのオッズで、最上段は点差+勝敗予想するタイプ。選択肢は、6点差以上でトロント・ラプターズが勝つか、サクラメント・キングスが勝つかの2つです。「その他の結果」の選択肢は、この場合、どちらかのチームの6点差以内の勝利を意味します。
2段目は、勝敗は無視して点差のみを予想するタイプです。7つの選択肢から選びます。
3段目は勝者と点差の複合予想で、12通りの選択肢から選びます。
このほかにも、Exact Winning Margin(イグザクト・ウィニングマージン)という名の点差をピタリと当てる賭け方や、HT/FT Winning Marginという「前半の結果+点差と、最終的な試合結果+点差」をまとめて予想する、ダブルリザルトとウィニングマージンを組み合わせた賭け方もあります。
ハンデ付きの勝敗予想を検討するなら、その過程でウィニングマージンもあわせてチェックしてみてください。
たとえば、「ホームが5点差以上つけて勝つだろう。でも10点も離れないか」と予想して-4.5のハンデに賭けるなら、ウィニングマージンの5~9点差の選択肢にもあわせて賭けてみてください。
同時に当てたときの快感はたまりません。
ウィニングマージン
点差を予想する賭け方。
先にx点に届くのは?(Race To X Points)
Race To X Points(レーストゥ○ポインツ)とは、先にx点に達するのがどちらのチームかを予想する賭け方です。
このタイプの賭けを総じて、ポイントレースとも呼称します。
例えば、Race To 3 Pointsなら先に3点取る方を予想します。Race to 7 pointsなら7点、10 Pointsなら10点と、表示を見ただけで理解できるでしょう。
ウィニングマージンと同じく、このオッズも得点の動きが大きいスポーツでは一般的です。野球、アメフト、ラグビー、バスケットボール、アイスホッケー、バレーボール、クリケット、卓球などで賭けることができます。
なお、ポイントレースのオッズは試合中にも用意されるので、両チームの状態や勢いを見極めながら、あとの展開をイメージ(妄想)しつつ狙ってみてください。
ポイントレース
どちらが先に、設定された数値を超えるか。
コレクトスコア(Correct Score)
Correct Score(コレクトスコア)は、試合終了時のスコアをピタリと予想する賭け。サッカーや野球の最終スコア、テニスのゲームカウントやセットカウント、バレーのセットカウント、そのほかブックメーカーのサイト内の至るところで見かける主要オッズの1つです。
予備知識
Correctは「正しい」を意味する英語で、同時に「修正する」という意味も持っています。
そのため、日本語対応のブックメーカーでは、このオッズを「正しい試合結果」と"正しく"翻訳しているサイトがある一方、「修正スコア」と誤訳しているサイトもよく見かけます。
「修正スコア、修正ポイント、何これ?」と気になったら、正しい結果を予想するオッズだと思い出してください。
サッカーであれば、0-0、1-0、0-1、1-1、2-1など複数の選択肢が並んでます。両チームの点数が完全一致しないと的中扱いとなりません。
テニスにおけるコレクトスコアは、Set Betting(セットベッティング)という名前で出ています。
当てるのは難しいですが、ピンポイントで狙った予想が的中すると、とても気持ち良い。
具体例
2018年のキリンチャレンジカップ、日本代表vsウルグアイ代表の試合は、4-3で日本がウルグアイ相手に勝ちました。この試合のコレクトスコアオッズで4-3の日本勝利は101倍でした。
応援賭けしていて、こういうオッズを獲れると最高です。
格下勝利のオッズは、高倍率がつきます。「この試合は波乱がありそうだ」と感じたら、いくつかの選択肢に賭けてみてください。試合観戦の良いスパイスとなります(私は大穴狙いが好きなので、代表戦は毎回狙っています笑)
コレクトスコア
正しい試合結果の予想。
スコアラーマーケッツ(Scorer Markets)
Scorer Markets(スコアラーマーケッツ)とは、団体競技において誰が得点するのかを予想する賭け方の総称です。
サッカーなら、両チームの選手ごとに
First Goal(最初に)
Any Time(90分間にいつでも)
Last Goal(最後に)
2 or more(2点以上)
Hat Trick(3点以上)
という選択肢が出ます。(サイトによっては、Any Time、First、Lastの3種類のみ用意)
基本はAny Timeの予想です。試合中(90分間。延長は含まない)に1点でも決めると的中扱い。
ラグビーは誰がトライを決めるかを予想する賭けがあり、サッカーと同じようにいくつかの選択肢から選びます。アメフトの場合は、タッチダウンを決める選手の予想です。
競技によっては、試合中の最多得点者を予想するタイプもあります。たとえばバスケは、その試合で誰が一番ポイントを決めるか、総ポイントや3ポイントに限ったの選択肢も出ます。
さらに、サイトによってはスコアラーマーケットとコレクトスコアや、スコアラーマーケットと勝敗予想などの複合予想もあります。
たとえば、「メッシがゴールを決めてバルセロナが勝つ」や「ロナウドが2ゴール決めてユヴェントスが3-0で勝つ」など。このタイプの賭けは、「ホームの選手がゴールを決めるが、試合はアウェイチームが勝つ」のような組み合わせも可能です。
予備知識
業界の進化で、いまではスコアラーの予想だけではない細かなスタッツも賭けの対象となりました。
ブックメーカーによっては、サッカーならアシストを決める選手の予想、特定の選手のパス本数、シュート本数、枠内シュート本数、タックル回数、カードをもらう選手なども賭けられます。
バスケはリバウンド回数、スティール数など。アメフトは特定の選手のパスヤード数やラッシュヤード数など。
○○に成功する選手の予想、○○選手は試合中に何回そのアクションをするか、こういった選手の動きにフォーカスした賭けのことを、プレイヤープロップス(Player Props)と言います。
スコアラーマーケッツ(プレイヤープロップス)は、賭けておくと応援に一層熱が入ります。選手が期待どおりの結果を残したことに加えて賭けの的中、その喜びはスポーツベットならでは。
ブックメーカーが用意する賭け方のなかで、選手絡みのオッズは近年特に人気があります。
スコアラー予想
団体競技で、誰が得点するか・何点決めるかの賭け。(プロップスはスポーツごとに切り口多彩)
ブックメーカーの時間を区切るタイプの賭け方
ここまで、3つの主な賭け方の次に、9つの準主役な賭け式をご紹介してきました。
ブックメーカーのサイトに並ぶオッズのうち、半分以上はここまでに説明した12種とその派生です。
よって、この時点でもう十分にスポーツベッティングを楽しめます。
試合にまつわる賭けについては、あと1つ条件が「時間」によって細分化した賭けも加えます。
試合を分割した賭け(1st Half/1st Set/1st Period/ほか)
試合を分割した賭けとは、具体的には前半の結果予想、後半の結果予想、第1セットの点数・点差、第1クォーターのハンデ付き予想などのこと。
以下はその実例です。
こちらはサッカーのバイエルンvsチェルシー戦で、前半のみのホーム/ドロー/アウェイの3択予想オッズと、後半のみ(2nd Half)対象のオッズです。
予備知識
後半のみ対象の勝敗予想オッズは、前半のスコアを判定に含みません。後半に動いたスコアだけを考慮します。
たとえば、前半時点でホームが3-0でリードし、最終的な試合結果が3-2だとします。この場合、後半のスコアは0-2のため、後半の勝敗予想でアウェイ勝利に賭けていれば的中です。
こちらはバスケットボールNBAのホークスvsセルティックスの前半の結果予想オッズです。
ダブルリザルトのオッズでご説明したように、バスケットボールは、第1第2クォーターを前半、第3第4クォーターを後半とみなします。
つまり、前半の結果予想は第2クォーター終了時点のスコアで判定します。
バスケットボールNBAの同じ試合で、こちらは第1クォーターだけに限定した勝敗予想オッズです。
これらの勝敗予想オッズのほかに、スコアのオーバーアンダー、ハンディキャップ、ウィニングマージンなどもあります。
ルールは最終結果予想と同じで、単に時間が異なるだけ。
このタイプのオッズは、試合中の賭け(ライブベット)になると、一層種類が増えます。
たとえば、サッカーなら「次の1分間でゴールはあるか」「次の5分間でゴールはあるか」「次の15分間で何が起きる?ゴール/カード/PK」など、前半・後半よりも試合を細切れにした賭けが出ます。
野球は、1回の表裏での勝敗、2回、3回、4回、とイニング単位の結果やスコアの予想、ホームランの有無など多種の切り口から賭けることができます(野球好きにはたまりません)
テニスは、次のセットはどちらが勝つ?、次のゲームはどちらが取る?、次のポイントはどちらが取る?と、時間ではなくセット、ゲーム、ポイント単位の賭けが楽しめます。
予備知識
いろいろな時間区分・条件のオッズがあるため、賭け間違いにはご注意ください。
特にはじめたての頃は、通常の勝敗予想と思って賭けたら前半のみだった、15分間の予想だと思ったら5分間だった、のような賭け間違いをしがちです。(自分がビギナーだった頃の実体験)
時間を区切った賭けは、試合終了時の結果を予想する賭けに比べて短時間で決着がつくのが魅力です。
「この対戦カードなら序盤は○○がリードしそう」「この打順なら次のイニングは点が入るか」などの予想に基いて、最適な選択肢を探してみてください。
時間を区切った賭け
前半のみ、後半のみ、クォーター単位、そのスポーツのルール上の区切りごとの賭け。15分、10分、5分、1分単位などの細分化した賭けも多数。
リーグや大会の結果を予想する賭け方・オッズ
次はガラッと趣向を変えます。
試合ごとの賭けではなく、リーグ・カップ戦、国際大会の全体的な結果を予想する賭け方ついて解説します。
こちらもいくつかのパターンに分類でき、今回は代表的な4種類をピックアップしました。
この4つのご紹介で当ページの解説は終わりです。
優勝予想オッズ(To Win Outright/Tournament Winner)
(ワールドカップ2014のベスト16時点での優勝予想オッズ)
優勝予想オッズは、リーグや大会の最終結果を予想するなかで、もっともわかりやすい賭け方です。
賭けたチーム、選手が優勝すれば的中です。
日本語ブックメーカーなら、優勝予想や勝者などの見出しがついています。
英語のブックメーカーはTo Win Outright(トゥウィンアウトライト)やTournament Winner(トーナメントウィナー)との表記です。
優勝オッズは、サッカー、テニス、野球、バスケ、ゴルフそのほかあらゆるスポーツに出ます。
アメリカンスポーツのMLB(野球)、NBA(バスケ)、NFL(アメフト)、MLS(サッカー)、NHL(アイスホッケー)は、シーズンの優勝予想のほかにもエリア・地区ごとの優勝予想(カンファレンス単位、ディビジョン単位)にも賭けることができます。
優勝予想オッズは、対象となるリーグや大会の開幕前にサイトに登場します。
その発表のタイミングは、対象によってまちまち。
サッカーの場合、ワールドカップやEUROのようなビッグイベントの優勝オッズは、4年前(予選開始前)の発表です。プレミアリーグやセリエAなど欧州トップリーグの優勝オッズは、開幕の1~2ヶ月前の発表。Jリーグは初戦の2~3週間前。
野球の場合、MLBは年末ごろ、プロ野球は開幕の2~3週間前。どちらも3月末の開幕ですが、優勝予想発表の時期はバラバラです。
予備知識
優勝予想は、シーズン中にも賭けることができます。
賭けは、リーグ・大会の開始と同時に一旦締め切られます。その後、オッズは最新の順位や見込みなどに応じて調整され、改めて賭けられる状態になります。
ブックメーカーの賭けの的中時は、賭けた時点のオッズによる払い戻しです。(当ページで解説しているすべてのオッズに通じる大前提の話)
たとえば、開幕前に10倍ついていた優勝オッズにAさんが1万円賭けたとします。そのチームの優勝の見込みが高まって、シーズン途中に5倍になったとします。この5倍時にBさんが1万円を賭けて、そのまま優勝したら、2人の違いは下記のとおり。
Aさん:1万円 × 10倍 = 10万円
Bさん:1万円 × 5倍 = 5万円
優勝予想は倍率の変動幅が大きく、エントリーするタイミングで利益差が顕著にでます。
地元のチームや、好きな選手の初期オッズに応援賭けしておき、期待どおりに勝ち進んできたら追加、さらに追加と命運を共にするスタイルで上乗せしていくと、ドキドキ感が何割も増します。
Jリーグやプロ野球などで"推しチーム"があるなら、優勝オッズは開幕前・シーズン中に随時チェックしてみてください。
優勝オッズ
賭けたチーム・選手が優勝・1位なら的中。
グループベッティング(Group Betting)
(ワールドカップ2014、グループCの1位予想オッズ)
Group Betting(グループベッティング)は、特定のグループ内の結果を予想する賭け方の総称です。
出場するチームが複数のグループに分かれて総当り戦をおこない、成績上位チームが決勝トーナメントに進出するタイプの大会、たとえばサッカーのワールドカップやチャンピオンズリーグなどの国際大会は、必ずこのグループベッティングが出ます。
ラグビーやそれ以外のスポーツにもあります(ラグビーでは、グループをプールと呼ぶため、プールベッティングと言います)
オッズの種類は、グループ内の1位予想がメインです。
ほかには、グループの突破予想、グループ内の順位予想、グループ内の最下位予想、グループ内の2チームを比較して、どちらのチームの勝ち点数が多いか、グループ内で動く総ゴール数予想など、予想の切り口はいろいろです。
グループベッティング
主に国際大会における、グループごとの結果に関する賭け。
リーグ戦の降格予想や昇格予想(To Be Relegated/To Be Promoted)
Relegation(レリゲーション)は降格、Promotion(プロモーション)は昇格を意味します。つまり、To Be Promotedは「昇格するか?」、To Be Relegatedは「降格するか?」を予想する賭けです。
日本語ブックメーカーは降格や昇格と書いているため、間違えることはありません。
このオッズは主に欧州サッカーの1部・2部リーグ戦で用意されます。
1部リーグは最上位であるため、Promotion予想はありません。降格するチームを予想するRelegationオッズのみが、シーズン前やシーズン中に並びます。
選んだチームが昇格・降格すれば的中の賭け、あるチームが降格するか否かのYes/Noタイプの賭け、降格するチームの組み合わせを予想するタイプもあります。
リーグ全体予想は、このほかにも残留予想(To Stay Up)や、トップ4、トップ6予想、トップハーフ(上位10位以内)、ボトムハーフ(10位以下)など、バリエーション豊富です。
いろいろな種類のオッズがあるなかでも、優勝予想の次に降格・昇格は代表的であるため、ここでご紹介しました。
降格/昇格
選んだチームが昇格するか、降格するか(主に欧州サッカーで出ます)
個人成績を予想する各種オッズ(Individual Performances)
(MLB2015アメリカンリーグのサイヤング賞受賞予想)
Individual Performances(インディビデュアル・パフォーマンス)とは、個人の成績を予想する賭け方の総称です。
どんなスポーツでも、リーグ戦や国際大会はMVP、得点王、新人王、最優秀監督、最優秀守備、などさまざまな個人の成績にまつわる表彰があります。
それらもブックメーカーでは賭けの対象で、賭けた選手が1位を取ったり受賞すれば的中です。
欧州サッカーは、得点王予想オッズも見逃せません。
プレミアリーグ、ラ・リーガ、ブンデスリーガ、セリエA、リーグ・アンそれぞれシーズン開始前から賭けられます。ワールドカップやチャンピオンズリーグなどの国際大会も同じく。
年に1度のバロンドール受賞者予想もあります。
アメリカンスポーツは特に個人賞の種類が多く、毎年ファンの関心を集めています。
野球のMLBは、リーグごとのMVPとサイ・ヤング賞、ホームラン王予想、奪三振王、盗塁王などのオッズがあります。
バスケのNBAは、シーズンMVP、新人賞、シックスマン、最優秀守備選手賞など。
アメフトのNFLは、シーズンMVP予想のほか、ディフェンスMVP、オフェンス/ディフェンス新人王、カムバック賞、最多パスヤード、最多レシービングヤード、最多ラッシングヤード、最多タッチダウン、最多サックなど、各記録ごとに賭けの対象です。
試合のスコアラー予想やプロップス系と同じく、好きな選手・見込みある選手に賭けると応援に何倍も力が入ります。(近年だと、MLBの大谷選手のMVP予想は大いに盛り上がりました)
個人の成績予想
個人の成績・受賞に関するオッズのこと。アメリカンスポーツは特に豊富。
ブックメーカーの賭け方基本パターンまとめ
いかがでしょうか?とても長くなってしまいましたが、オンラインブックメーカーで賭けられるさまざまなオッズについて、ざっくりとイメージできましたか?またポイントは理解できましたでしょうか?
ここまでご覧いただき「ブックメーカーではとにかく色々な切り口から賭けられるのか!」ということは分かっていただけたと思います。
改めてまとめると以下のとおりです。
ブックメーカーの賭け方・代表的なオッズパターン17種類
- 勝敗予想
- オーバー/アンダー
- ハンデ付き勝敗予想
- ダブルチャンス(勝敗予想の変形)
- ドローノーベット(引き分け返金)
- はい/いいえの選択式
- 奇数/偶数の選択式
- ダブルリザルト(前半結果+最終結果)
- ウィニングマージン(点差の予想)
- ポイントレース(先にX点取る)
- コレクトスコア(正しい試合結果)
- スコアラーマーケット(得点者)
- 時間を区切った各種オッズ
- 優勝予想
- グループ単位の結果予想
- 昇格や降格予想
- 個人のシーズン成績予想
ブックメーカーではスポーツごとに大量のオッズを提供していて、初見だと迷うかもしれません。しかし、ここでご紹介した17種類の賭け方・形式を覚えておけば問題なし。大半のオッズはこれでもうバッチリ賭けられます。
これからプレーをはじめるなら、賭け間違いやイージーミスを防ぐため、日本語対応のブックメーカーから使ってみてください。ルールを覚えるためにも、その方が練習になりますから。
ブックメーカーで賭ける手順
ブックメーカーのサイト内でスポーツに賭けるとき、以下の手順で進めます。
ブックメーカーの賭け方(手順)
- 使用するブックメーカーにログインする
- 賭けたいスポーツを選ぶ
- リーグ・大会を選ぶ
- 試合を選ぶ
- 賭け方(賭け式)の一覧から、賭けたいオッズを選択
- 賭け金の入力
- 確定
簡単にまとめるとこのような流れです。
この手順は、文字で見る以上に実際にやってみると手軽なことがわかります。具体的にはブックメーカーの賭け方解説|スポーツベッティングの4つの手順にて実例で解説しているので、合わせてご確認ください。