ブックメーカーを使ってサッカーに賭けているプレイヤーにとって、イングランド・プレミアリーグ(England Premier League)は最もエキサイティングな賭けの対象です。それは、単に世界中のスターが集う欧州サッカーのトップリーグの一つであるという理由だけでなく、ブックメーカー、そしてスポーツベッティングという文化がイギリスで生まれたものであり、その当地でのスポーツには他国のリーグやカップ戦以上に豊富なオッズ、マニアックな賭けが用意されるため。特にシーズン全体に対する予想オッズの量はスペインのリーガやドイツのブンデス、イタリアのセリエAなど同じ欧州リーグと比較にならないほど。
そこでこのページでは、プレミアリーグ2018/19シーズンを一層楽しむための参考として、開幕前にブックメーカーWilliam Hill(ウィリアムヒル)が発表していた各種オッズを一挙にまとめて掲載しました。全40種以上の特殊なオッズをご覧ください!
シーズンごとの記録
下記ページにて、プレミアリーグの毎年の優勝予想オッズをまとめて記録しています。「今季の優勝オッズは?」「過去の優勝チームはどこ?」「得点王予想は?降格予想は?」といったチェックにご活用ください。ブックメーカーのプレミアリーグ優勝予想オッズ・各種オッズ記録
ブックメーカーによる優勝予想オッズ
まずは一番オーソドックスなシーズン優勝予想オッズから。
優勝予想オッズ(全チーム)
1.マンC 1.67
2.リヴァプール 5.00
3.マンU 8.00
4.チェルシー 15.00
5.トッテナム 15.00
6.アーセナル 26.00
7.ウルヴス 151.00
8.エヴァートン 201.00
9.レスター 301.00
10.ウェストハム 301.00
11.ニューカッスル 501.00
12.ボーンマス 751.00
13.バーンリー 751.00
14.クリスタルパレス 751.00
15.サウサンプトン 751.00
16.ブライトン 1001.00
17.フルアム 1001.00
18.ハダースフィールド 1001.00
19.ワトフォード 1001.00
20.カーディフ 1501.00
2018/7/28時点
開幕2週間前のオッズでは、昨年王者のマンチェスター・シティがド本命の1.67倍。ブンデスリーガのバイエルン、セリエAのユヴェントス、リーグ・アンのパリ・サンジェルマンあたりは近年このような低倍率のオッズを与えられることが普通なんですが、プレミアリーグの開幕前の優勝予想オッズがこれほど偏っているのは珍しい。それだけ見込みが高いと評価されていることが伺えます。2番手は昨年CL準優勝のリヴァプールで5倍。そしてユナイテッドが8倍。本命のライバルを破り、そしてファーガソンが率いた最後の2012-13シーズン以来6年ぶりの優勝なるか。
一方、最低オッズはカーディフの1501倍。ちなみに、2015-16シーズンに優勝したレスターには最初5001倍が与えられていましたが、何億もの損害を出してウィリアムヒルも学習したのでしょう(客がそれだけ勝った)。かなり控えめな大穴オッズです(笑)
変則的な優勝予想オッズ
続いては変則的な優勝予想オッズを2つ。
ハンディキャップ付き優勝予想オッズ
シーズンハンディキャップ(Season Handicap)オッズは、文字どおりハンデを付けてどのチームが優勝するかを予想する賭け方です。本命はマンチェスター・シティ。ハンデはゼロで12倍。2番手のリヴァプールはハンデ+4で16倍、3番手のマンチェスター・ユナイテッドは+8で同じく16倍。シーズン終了時点の全チームの勝ち点にこれらのハンデを足して、賭けたチームが1位になっていれば的中です。普通の優勝予想よりも倍率が高いので、気になるチームがあるならこちらのオッズに賭けておくのもおもしろいです。
Betting Without Man City(マンチェスター・シティ以外による優勝予想)
こちらは本命のシティを除外して、残りのチームでどこが1位になるかを予想する賭け方です。順番は基本的に優勝予想と同じ。リヴァプールが2.2倍、ユナイテッドが3.25倍、チェルシーとトッテナムが6倍、アーセナルが10倍と続きます。ここから一気に倍率が上がって、次はエヴァートンの67倍。
得点王予想オッズ
次は、個人が対象のオッズを見てみましょう。
得点王予想オッズ(上位20名)
1.ハリー・ケイン(トッテナム) 3.25
2.モハメド・サラー(リヴァプール) 6.00
3.ピエール=エメリク・オーバメヤン(アーセナル) 7.00
4.ロメル・ルカク(マンU) 9.00
5.セルヒオ・アグエロ(マンC) 9.00
6.ガブリエル・ジェズス(マンC) 11.00
7.アルバロ・モラタ(チェルシー) 21.00
8.アレクサンドル・ラカゼット(アーセナル) 26.00
9.ロベルト・フィルミーノ(リヴァプール) 26.00
10.アレクシス・サンチェス(マンU) 34.00
11.エデン・アザール(チェルシー) 34.00
12.オリヴィエ・ジルー(チェルシー) 34.00
13.ジェイミー・バーディー(レスター) 41.00
14.ラヒーム・スターリング(マンC) 41.00
15.シェンク・トスン(エヴァートン) 51.00
16.クリスティアン・ベンテケ(クリスタル・パレス) 51.00
17.ケレチ・イヘアナチョ(レスター) 51.00
18.レロイ・サネ(マンC) 51.00
19.アンドリー・ヤルモレンコ(ウェストハム) 67.00
20.アントニー・マルシャル(マンU) 67.00
2018/7/28時点
得点王予想オッズの上位20名をピックアップしました。最低オッズはハリー・ケインの3.25倍。昨シーズンは30ゴール。ワールドカップ得点王が新シーズンでもトップゴールスコアラーになれるか注目です。2番目のモハメド・サラーが昨シーズンの得点王。プレミアリーグの記録を更新する32ゴールをマークしています。
優勝&得点王予想ダブルオッズ
得点王予想と優勝予想を組み合わせた変則的なオッズも出ていました。
「ケインが得点王となりシティが優勝する」が最低オッズの5.5倍。「サラー&シティ」が10倍。所属チームとの組み合わせによる最低オッズは3番目の「アグエロ&シティ」が11倍。「サラー&リヴァプール」は17倍。「ケイン&トッテナム」は21倍。
順位予想オッズ
1位と2位を当てる順位予想もシーズン前に賭けておくとおもしろいです。
Straight Forecast(1位と2位を正確に)
ストレートフォーキャスト(Straight Forecast)は1位と2位をピタリを当てる賭け方です。競馬でいうと馬単と同じ。「シティ1位/リヴァプール2位」が最低オッズの4.33倍。シティ1位/ユナイテッド2位は5.5倍。選択肢を見てみると、マンチェスター・シティ、リヴァプール、マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、トッテナム・ホットスパー、アーセナルのいわゆるビッグ6以外の組み合わせはありませんね。今年も上位争いはこの6チームで決まりでしょうか。
Dual Forecast(1位と2位が入れ替わっても的中)
デュアルフォーキャスト(Dual Forecast)は1位と2位が入れ替わっても的中です。競馬の馬連と一緒。可能性が広がるぶん、同じ組み合わせでもストレートフォーキャストより倍率が下がっています。
これらの順位予想も優勝予想と並んでシーズン全体が楽しくなる賭けで、基本的にはワールドカップやオリンピックのような世界的に注目される国際大会をのぞき、リーグ戦ではプレミアリーグにしか用意されません。
降格予想オッズ/残留予想オッズ
そして、ウィリアムヒルでは上位予想以外のオッズも積極的。降格予想、残留予想も見逃せません。
Relegation(降格予想オッズ)
レリゲーション(Relegation)は降格予想オッズです。賭けたチームが18位以下でシーズンを終え、チャンピオンシップ(2部リーグ)に降格すると的中となります。リストはほぼ優勝予想オッズの反対。カーディフが本命の1.67倍。ハダースフィールド2.2倍、フルアム2.75倍、ワトフォードが3倍。日本代表選手が所属するレスター(岡崎)、サウサンプトン(吉田)、ニューカッスル(武藤)はオッズをみる限り降格の心配は薄そうですが、果たして!?
Relegation Trebles(降格する3チームの組み合わせ予想)
こちらは、降格する3チームをピタリを予想する賭け方です。「カーディフ/フルアム/ハダースフィールド」の3チームが11倍。「カーディフ/ハダースフィールド/ワトフォード」が13倍。
To Stay Up(残留予想オッズ)
ビッグ6をのぞいた14チームには、今季残留できるかどうかを予想するオッズもあります。エヴァートンはオッズが出ているものの1.0倍なので、賭けて当たっても何のメリットもありません。レスターやサウサンプトンもガチガチの低倍率。降格本命のカーディフは残留に対して1.91倍。カーディフが好きで「今季は降格しない!」と信じるなら、このオッズに賭けて応援を。
最下位予想オッズ
優勝予想の反対、最下位予想オッズがこちら。ビッグ6をのぞいた14チームが対象です。
優勝予想オッズ(14チーム)
1.カーディフ 3.00
2.ハダースフィールド 5.50
3.フルアム 6.50
4.ワトフォード 8.00
5.ブライトン 9.00
6.バーンリー 15.00
7.ウェストハム 21.00
8.ボーンマス 26.00
9.クリスタルパレス 26.00
10.ニューカッスル 26.00
11.ウルヴス 26.00
12.サウサンプトン 34.00
13.レスター 51.00
14.エヴァートン 101.00
2018/7/28時点
カーディフが本命の3倍、ハダースフィールドが5.5倍、フルアムが6.5倍、ワトフォードが8倍。大穴はエヴァートンの101倍。
その他の特殊な予想オッズ
さて、ここからはさらに変則的なオッズの数々をご覧ください。
Top 4 Finish(4位以内予想オッズ)
トップ4フィニッシュは文字どおりシーズンを4位以内で終えると的中となる賭け方です。上位のオッズは堅いですね。チェルシーの1.67倍、トッテナムの1.80倍、アーセナルの3.25倍あたりが賭けとしてはおもしろいかもしれません。
Top 6 Finish(6位以内予想オッズ)
トップ6は6位以内で的中。マンチェスター・シティは選択肢から外されています。
Top Half Finish(上位10位以内予想オッズ)
これは上位10チームに入ると的中になる賭け。シティ、ユナイテッド、リヴァプール、チェルシー、トッテナムはなし。ビッグ6では唯一アーセナルのみ選択肢がありますが、オッズは1.0倍。外しておいても良かったのでは!?と思いますが、一応賭けられます。
Bottom Half Finish(下位10以内予想オッズ)
ボトムハーフフィニッシュは下位10位になると的中の賭け方。こちらはなぜか全チームに賭けられます。
Top On Xmas Day 2018(クリスマス時点の1位予想オッズ)
プレミアリーグはちょうどクリスマスの頃にシーズンの半分を消化するのですが、このオッズはその時の1位を予想する賭け方です。
PFA年間最優秀選手賞予想オッズ
PFA年間最優秀選手賞とは、イングランド国内でプレーする選手に対し、プロフェッショナル・フットボーラーズ・アソシエーション(PFA)のメンバーによる投票で与えられる賞です。昨シーズンはサラー、その前年はカンテが受賞しています。
受賞予想オッズ(オッズ上位24名)
1.ケヴィン・デ・ブルイネ(マンC) 8.00
2.ハリー・ケイン(トッテナム) 9.00
3.モハメド・サラー(リヴァプール) 11.00
4.ダビド・シルバ(マンC) 13.00
5.エデン・アザール(チェルシー) 15.00
5.レロイ・サネ(マンC) 15.00
5.ポール・ポグバ(マンU) 15.00
8.ガブリエル・ジェズス(マンC) 17.00
8.エンゴロ・カンテ(チェルシー) 17.00
8.ピエール=エメリク・オーバメヤン(アーセナル) 17.00
8.ロベルト・フィルミーノ(リヴァプール) 17.00
8.セルヒオ・アグエロ(マンC) 17.00
13.クリスティアン・エリクセン(トッテナム) 21.00
13.デレ・アリ(トッテナム) 21.00
13.ラヒーム・スターリング(マンC) 21.00
13.ロメル・ルカク(マンU) 21.00
17.アレクシス・サンチェス(マンU) 26.00
17.アルバロ・モラタ(チェルシー) 26.00
17.ナビ・ケイタ(リヴァプール) 26.00
17.リヤド・マフレズ(マンC) 26.00
21.アレクサンドル・ラカゼット(アーセナル) 34.00
21.フレッジ(マンU) 34.00
21.ジョルジーニョ(チェルシー) 34.00
21.サディオ・マネ(リヴァプール) 34.00
2018/7/28時点
チームごとの得点王予想オッズ
チーム単位でも勝ち点のオーバーアンダー(2択)予想と、チーム内得点王の予想オッズがあります。好きなチームの好きな選手に絞って賭けるもよし、複数のチームで数人ピックアップして賭けておくもよし。
チームごとの総勝ち点予想は甘めのオッズも散見されるので狙い目かと。特にチェルシーの基準値が47.5になっているのは驚き。昨季は70ポイント、2季前には93ポイントで優勝しているチームに対する設定としてはかなり甘い。単純な設定ミスか(その場合は修正されるでしょう)、あるいはイタリア国外での指揮が初となるサッリ監督がプレミアの洗礼を受け、本当に47ポイント前後で彷徨うことになると判断しているのかもしれません。
チームごとの得点王予想オッズは、マルチベットでまとめて賭けることもできます。例えばシティのアグエロ2.1倍、リヴァプールのサラー1.36倍、ユナイテッドのルカク1.5倍、そしてトッテナムのケイン1.17倍を組み合わせると、2.1x1.36x1.5x1.17=5.01倍。的中率は下がりますが、倍率はオイシイ。少額でもこのような賭けをしておくと、「リーグ全体の得点王争い」への関心に加えて、賭けの的中のために「それぞれのチームで誰が何点取っている?」まで気になるので、シーズン終盤の各試合がかなりおもしろくなります。例えばシティからジェズスの3.25倍、リヴァプールからフィルミーノの6倍、トッテナムからケインの代わりにソン・フンミンの10倍、そしてユナイテッドはサンチェスの4倍を選ぶと、オッズは何と780倍。夢が膨らみますね。
まとめ
いかがでしょうか?ザッと並べてきましたが、プレミアリーグは多彩な賭け方が用意されていることがご理解いただけたかと思います。
これらのオッズを、シーズン開幕前にチェックしておくだけでもおもしろいです。ここで挙げたウィリアムヒルはオッズの量が随一でプレミアリーグのオッズ確認にはまず欠かせません。
シーズン全体のオッズだけでなく、各試合に対しても「ユーザーのリクエストを受けてオッズを作る」という企画があるので、マニアックな、そして甘いオッズもちらほら見つかります。
また時には監督の解任予想、1月には移籍予想のマーケットも用意されることがあるのでお見逃しなく。
ウィリアムヒル社の詳細と参加方法
各試合に対しても賭けの切り口が圧倒的に多彩。
このページでは開幕前のオッズを並べているので、シーズン途中で「今季の前評判はどうだったのだろう?」と気になった方は参照にお役立てください。
オッズを裏切る意外な展開、例えばカーディフが首位独走なんてことになると、超大穴の1501倍だったことを知れば番狂わせのインパクトが一層大きくなりますから。すでにアカウントをお持ちの方は、サイト上でも最新オッズをチェックしてお楽しみを!