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ブックメーカーのハンディキャップオッズ2種(AH/EH)の違いや特徴を解説

ブックメーカーでは、スポーツの試合に対して勝敗予想やスコアの予想などいろいろな切り口から賭けることができます。そのなかでも、特にスポーツファンの関心を集めているのがハンディキャップ関連のオッズです。

このページでは、ブックメーカーで賭けられる2種類のハンディキャップオッズ、ヨーロピアンハンデ(European Handicap)アジアンハンデ(Asian Handicap)について、それぞれの特徴・ルール・違いなどを解説しました。

ブックメーカーハンディキャップオッズへ賭けた場合の基本的ルール

まずは、ハンディキャップオッズへ賭けた際の大原則から。

ブックメーカーのハンディキャップベットの原則

プレイヤー(あなた)がハンディキャップオッズに賭けると、賭けたオッズに付加されているハンデの数値を、試合終了時のスコアに足し引きして、最終的な結果が判定されます。ただし試合中のハンデに賭けた場合は、賭けるまでのスコアを一切無視し、賭けたあとに動いたスコアに対してハンデを足し引きして結果を判定します。これは以下で説明するヨーロピアンハンディキャップもアジアンハンディキャップも、そしてどのブックメーカーで賭けても同じ共通ルールです。

また、ブックメーカーのウェブサイト上に並ぶハンディキャップオッズを見ると、対戦する両方にハンデがついているので初心者は間違いやすいのですが、あくまで自分が賭けたオッズのハンデのみが意味を持ちます。

ハンディキャップオッズの基本ルール

・自分が賭けたオッズについているハンデのみを計算する(それ以外のハンデは関係なくなる)
・試合終了時のスコアに、賭けたハンデを加えて結果を判定
・試合中のハンデに賭けたなら、Bet後から試合終了までのスコアにハンデを足し引きする

ヨーロピアンハンディキャップ(European Handicap)-EH

ブックメーカーのヨーロピアンハンディキャップオッズの例

ヨーロピアンハンディキャップは、基本的にサッカーに対して提供されるホーム勝利・アウェイ勝利・ドローの3つの選択肢が用意されたハンディキャップの賭けです。選択肢が3つなのでスリーウェイ・ハンディキャップ(3way-Handicap)やマッチ・ハンディキャップ(Match Handicap)、単純にハンディキャップとも表現されます。

この画像のハンデ-1点のアーセナルに賭けると、キックオフ時に「-1点から試合が始まった」のと同じで、賭けが的中となるためには2点差以上を必要とします。もし1点差で勝つと、ハンデ分を差し引いてドローとなってしまうため、賭けは不的中となります。

反対にリヴァプールに賭けると「0-1で試合開始」となり、もし結果が0-0でも勝利扱いです。

そして中央のTie(タイ:引分け)に賭けた場合、説明書きの条件が適用され、アーセナルが1点差で勝利(つまりリヴァプールが1点差で負けた)場合のみ的中扱いとなります。

アジアンハンディキャップ(Asian Handicap)-AH

ブックメーカーのアジアンハンディキャップオッズの例

アジアンハンディキャップは、古くはインドネシアのギャンブルで使われていたものであるため、この名で呼ばれています。ブックメーカーがオンライン化し始めた2000年前後から、ウェブサイト上でサッカーへの賭けに導入されるようになり、世界中に広がりました。なお、前述のヨーロピアンハンデは、アジアンハンデと分けるために"ヨーロピアン"という呼称が使われるようになったようです。

仕組みはヨーロピアンハンデと同じく、オッズにハンデの値が付加され、賭けた方のハンデを最終スコアに足し引きして結果を判断します。しかし、ヨーロピアンと異なるのは、ドローの選択肢がありません。ここが重要なポイントです。この画像のようにハンデは0.5単位が基本であるため、スコアに足し引きすると必ずどちらかが勝つことになります。

そして、アジアンハンデには「-2」や「+1」のように整数のもの、「-1.5,-2」や「0.0,+0.5」のように2つセットになっているものもあります。これらのオッズには、整数の選択肢しかないヨーロピアンハンデにはないアジアンハンデならではの特徴があります。

アジアンハンデの特徴1 : 整数ハンデを足して引分けなら返金

アジアンハンデにはドローという決着がないため、ハンデ計算後の結果が引分けになれば、賭けは無効で返金となります。スポーツのスコアは1,2,3のように整数しかないため、整数のアジアンハンデに賭けた際のみ、このような結果が起こる可能性が生じます。

上の画像にある0の選択肢は、ハンデなしを意味しています。つまり、単純に試合結果がそのまま賭けの的中・不的中の判定材料となります。そのため、アジアンハンデのハンデ0への賭けは、試合結果が引分けなら返金となるドローノーベット(Draw No Bet)というオッズと意味がまったく同じです

アジアンハンデの特徴2 : 2つハンデが付いているオッズは賭け金二等分で勝負

そしてもうひとつ面白いのが、「-1.5,-2」や「0.0,+0.5」などのハンデが2個ついているオッズへ賭けた場合の計算です。これらへ賭けると、賭け金を二等分してそれぞれのハンデで計算することになります。例えば100ドル賭けたら自動的に50ドルずつそれぞれの条件に割り振られ、結果は「両方的中で利益獲得!」「半分は的中で50xオッズの払戻し、半分はドロー扱いで返金」「半分は的中で半分は負け」「半分は負けで半分はドロー扱いの返金」「両方負けで100ドル失う」の5つのうちいずれかになります。

アジアンハンデのなかのこのようなオッズをツーウェイ・ハンディキャップ(2way Handicap)やスプリットハンデ(Split Handicap)などと呼びます。

ヨーロピアンハンデとアジアンハンデの違い

ここで一度、ヨーロピアンハンディキャップとアジアンハンディキャップの違いをまとめましょう。と言っても非常に簡単です。

ヨーロピアンハンディキャップ
ドローの選択肢がある。ハンデの値は整数のみ。

アジアンハンディキャップ
ドローがない。0.5単位。整数ハンデへの賭けは、ハンデを足して引分けなら返金。2つハンデが付いている場合は賭け金二等分。

このように見ていただくと、アジアンハンデの方がより特殊な賭け方であることが分かります。どちらの方がオッズとして良いということはありませんが、アジアンハンデの方がハンデの区切りが細かい分、予想に適したものを探せる楽しみはあるでしょう。

ハンディキャップベッティングの魅力

ハンディキャップオッズへの賭け(ハンディキャップベッティングと言います)の魅力は、まず単純な勝敗予想オッズへ賭けるよりも、予想を奥深く楽しめるということが挙げられます。

スポーツベッティングのスキルを養える!

運任せで闇雲に賭けたり、あるいは単にオッズが低い=確率的に的中しやすいだろうという判断から賭けていては、スポーツベッティングで長期的に稼ぐことは出来ません。対戦する両者の実力差をよく分析・考慮して最適なハンデを選ぶという行為が、スポーツベッティングで稼いでいくためトレーニングにもなります

より多くの収益を見込める!

そして、試合によっては勝敗予想オッズへ賭けるよりも多くの収益を見込めます。

日本 1.8倍
ドロー 3.6倍
豪州 4.75倍

こちらはワールドカップ予選の日本vsオーストラリアで、日本が2-0で勝った試合に提示されていた勝敗予想オッズです。同じ試合のヨーロピアンハンデの-1は3.4倍、アジアンハンデの-1.5は3.1倍でした。勝利オッズの1.8倍は十分に良いオッズと言えますが、もしも日本が2点差で勝つと予想した(それだけのリスクを追った)なら、より多くの利益を得ることができたでしょう。この対戦カードで日本が2点差で勝つというのはなかなか予想が難しいところではありますが、しかし以下のような試合は明確にハンディキャップを狙うべきと言えます。

ポルトガル 1.025倍
ドロー 26倍
フェロー諸島 76倍

このような格上と格下が明確な試合は特に、ハンディキャップオッズをご確認下さい。この試合もワールドカップ予選のもので、結果は5-1でポルトガルの勝利でした。つまり、ヨーロピアンハンデならポルトガルの-3まで、フェロー諸島の+5以上、ドローのフェロー諸島+4、アジアンハンデならポルトガルの-3.5以下と、フェロー諸島の+4.5以上は的中で、ポルトガル側はハンデの分だけリスクが上がるためオッズは高くなり、フェロー諸島側はリスクが下がる分オッズも小さくなります。ポルトガル勝利のマイナスハンデをうまく見極めてオッズを選べば、1.025倍に賭けるよりも良い利益が得られたことになります。

勝敗オッズが低い方(格上)が順当に勝ちそうな試合で、何点差の勝利となるかをさらに予想して適切なハンデを選べば、的中時に得られるリターンは大きくなります。もちろんリスクは高まりますが、「リスクとリターンのバランス」を考えながら、より際どいハンデを狙うべく予想したスコアになりそうな根拠を探す(過去データや得点源の選手の直近のパフォーマンス、戦術等)ことがハンディキャップ賭けのおもしろさです。

ハンディキャップオッズ解説まとめ

いかがでしょうか? ブックメーカーが提供する2種類のハンディキャップオッズ、ヨーロピアンハンデアジアンハンデの特徴や違いはご理解いただけましたか? このページではハンデに関する概要やルールについての説明に留めているので、それぞれのより詳しい情報は各解説ページにてご確認下さい。

「ハンディキャップベッティングの魅力」の項目で触れているとおり、ハンデオッズへの賭けはスポーツベッティングの醍醐味のひとつでもあります。このページではサッカーを例に解説していますが、実は野球やテニス、バスケットボール、ラグビー、その他のスポーツでも賭けられるポイントスプレッド(Point Spread)」というオッズもアジアンハンデと同じルールになっています。ですから、サッカー以外に好きなスポーツがある方も、このページの解説をお役立て下さい。

ということで、この解説がスポーツベッティングを一層楽しむ参考になれば幸いです!

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